2017/06/24

これを読んどけば間違いない!【若手セラピストにオススメの書籍20選!】

 

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松井 洸
ロック好きな理学療法士。北陸でリハビリ業界を盛り上げようと奮闘中。セラピスト、一般の方へ向けてカラダの知識を発信中。
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セミナーに行かないと勉強できないと思っていませんか?

確かにセミナーでは実際に触れて体験できるのでメリットもありますが、書籍で得られる情報量の方が遥かに大きいです。

私が住んでいる北陸地方ではセミナーの数が極端に少なく、県士会主催のセミナーくらいしかないのですが、実技までするセミナーは多くはなく「これ、本読んでても変わらなくない?」と思うようなことが多々あります。

都会では毎日のようにどこかしらでセミナーが開催されているとも聞きますが、じゃあ田舎のセラピストは結果が出せないのか?というとそんなことはありません!

セミナーでテクニックなど習うことは素晴らしいことですが、それを活かすにもある程度の基礎知識が必要です。

それを身をもって体験してきた私がオススメする書籍をご紹介しますので、ぜひ手に取って読んでいただければと思います。

どれも一生重宝するくらいオススメの書籍です。

目次

1.筋骨格系のキネシオロジー カラー版

王道中の王道ですね。

運動学が中心に書かれていますが、それに関連する解剖学の知識も豊富。

イラストが見やすく、説明もとてもわかりやすいので、運動学・解剖学の基礎を学ぶには必ず持っておくべき一冊です。

本当に細かくまとめてあるので、「あの患者さんはこういう理由で痛かったのかな?」「こういう視点でアプローチしてみても良かったのかも。」など、臨床に活かせるヒントが盛りだくさんです!

私も今でも臨床行き詰った時には今でも繰り返して読んでいます。

2.運動療法のための機能解剖学的触診技術

触診に関してはこのシリーズがオススメ!

カラーイラストで見やすく、実際の場面をイメージしやすいです。

触診は基本中の基本ですが非常に大事で、ある方向への制限因子が何によるものなのか?これを特定するのはそれぞれの組織を触り分けることができなければいけません。

当たり前のことですが、新人の頃の私は全くできていなかった…。
同じように感じる方、少なくないのでは?

特に肩関節に関しては私自身とても触診の重要性を実感しており、肩関節の周囲筋群は細かい上に多いので触り分けができるのとできないのでは雲泥の差です。

肩関節だけでなく、体幹・下肢ももちろんおススメですので是非両方手に取ってみてください。

3.整形外科運動療法ナビゲーション

これも上記の触診の本と同じ、林典雄先生が書かれています。

林先生の論文なども拝見したことがありますが、非常に分かりやすくていつも助かっています。

実際の症例を通して、臨床に必要な整形外科的知識、機能解剖学の応用、具体的な運動療法までの流れをタイトル通り「ナビゲーション」してくれます。

4.アナトミートレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線

一時期業界ではかなり流行ったので一度くらい読んだことがある方も多いのではないでしょうか?

筋膜、アナトミートレインという概念を知ってからは臨床が劇的に変わりました。
これは本当にオススメ。

リハ塾でもまとめてありますので、一度目を通してみてください。

膝の痛みが背部の原因だった…というようなこともアナトミートレインの概念が分かれば納得できます。

全身の繋がりを表したものですので、動作場面で局所と全身の関連を理解しやすく、歩行分析にも活かすことができます。

5.ファッシャル・リリース・テクニック 身体構造のバランスを整えるための筋膜リリーステクニック

アナトミートレインを提唱された、トーマス・W・マイヤーズさんが書かれたものです。

上記に紹介したアナトミートレインと一緒に読んでいただくと理解しやすいです。

アナトミートレインを実際の臨床で治療技術として用いるにはどうしたらいいのか?ということが分かります。

 6.プロメテウス 解剖学アトラス

これもまた、王道中の王道ですね!

誰もが知っていると言ってもいいくらいの教科書です。

とても綺麗に書かれていてイメージしやすいです。

筋肉、靭帯、骨、内臓、神経など各組織に分けて理解しておくことは必須です。

人間の体は筋肉と骨だけで構成されているわけではないですからね!

7.運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学

タイトル通り、普段なんとなくやってきた運動療法や痛みの管理の仕方、原因などの疑問や悩みが解剖学から分かるようにすっきりとまとまっています。

解剖学や運動学書を読んでいても分からない、解決できない悩みはこの一冊で解決できるかもしれません!

8.運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略

これも上記と同じシリーズの新刊で、工藤慎太郎先生が書かれたものです。

セラピストであれば必ずと言っていいほどある悩み、今日のリハビリ内容は効果があったのか?良くなっているのか?悪くなっているのか?あとどれくらいで良くなるのか?といった悩みの数々。

セラピストとして、自分がやっていることの効果判定はきっちりしていかなければいけませんし、それをきちんと患者さんにフィードバックできることが大切ですよね!

そんな評価の重要性を、こういった場合はこういう検査をするべき、検査結果から何を考えるのかという内容が書かれた1冊です。

9胸郭運動システムの再建法 第2版-呼吸運動再構築理論に基づく評価と治療

柿崎藤泰先生の書かれたものです。
柿崎先生はセミナーでも引っ張りだこで大人気の先生で有名ですよね。

呼吸器疾患において胸郭の評価は必ずといっていいほどするかと思いますが、胸郭から脊柱を介して骨盤-下肢へ、脊柱を介して肩甲骨-上肢へと運動が波及するため、運動器疾患と言えども胸郭の評価は大事になってきます。

また、近年、呼吸器疾患の患者数は増加傾向にあるため、整形疾患であっても呼吸疾患を合併していたりすることはざらにありますよね。

本書は、呼吸器疾患のイメージの強い胸郭を運動器として捉え、破綻した呼吸や姿勢活動を再建するという内容が書かれた1冊です。

10.運動機能障害のマネジメント理学療法評価・MSIアプローチ・ADL指導

Shirley A.Sahrmann先生の著書で業界ではかなりの有名人。

翻訳された竹井仁先生もこれまた有名人で、最近では筋膜リリースで各種メディアでも紹介されていますよね。

日常生活によってもたらされる運動パターンや組織の変化など、基本的な理学療法の筋長テストやアライメントの評価から紐解いています。

これぞザ・ベーシックというような内容がかかれた1冊になっています。
何事も基礎あっての応用ですので、基礎をきちんと学びたいという方にオススメの1冊になっています。

11.セラピストの動きの基本

入谷誠先生、福井勉先生とともに有名な山口光圀先生の著書です。

身体機能を扱うセラピストとして、解剖学、生理学、運動学といった体のことを追及することはもちろん重要な要素の一つですが、それ以前にセラピスト自身の体の使い方や心の在り方の重要性を説いています。

これは僕自身も本当に実感していて、自分の体のケアを毎日するようにし、臨床場面においても自分の立ち位置、関節の持ち方一つで与える効果は全く違ういうことがわかりました。

12.結果の出せる整形外科理学療法-運動連鎖から全身をみる

こちらは山口先生、入谷先生、福井先生三人で共同で執筆された1冊です。

上肢から運動連鎖、下肢からの運動連鎖、入谷先生の得意分野である足底版の考え方を基にした足からの考え方、福井先生の得意分野である皮膚からの考え方など盛りだくさんの内容ですが、とてもわかりやすくまとまっており、いつも重宝しています。

13.入谷式足底版~基礎編~

こちらは入谷式足底版で有名な入谷先生の著書。

入谷式のセミナーは数年待ちともなるほど受講希望者が殺到し、大人気のセミナーです。

足から身体の姿勢や動作を変化させることによって身体各関節のメカニカルストレスを軽減、より効率的な動作を誘導するというものです。

足底版を処方する機会がなくても足についても理解を深めることができるのでオススメです。

14.皮膚テーピング~皮膚運動学の臨床応用~

こちらは皮膚運動学で有名な福井先生の著書。

関節運動時に滑走する皮膚の誘導をしたり、逆に抑制したり、筋肉の動きに対して促通、抑制するように誘導したり応用の幅は大きいように感じています。

また、皮膚誘導は即効性もあり、ある部分に対して処方することで効果が得られたならその部分の問題かもしれないという評価にも使えます。

僕はテーピングを張る時間がなくても、皮膚運動学の考え方を基に徒手的に皮膚を誘導したりしています。

15.究極の身体

こちらはリハビリテーション職ではありませんが、高岡秀夫さんという武道家の方なんですが、身体の使い方に関してはずば抜けて精通しておられ、従来の鍛えて身体を固めるという考え方ではなく、反対にゆるめることが重要だと説いています。

この本に書かれている内容はリハビリに関して書かれているわけではありませんが、参考になる考え方が盛りだくさんです。

なんで大腰筋が重要なのか、大腿四頭筋を優位に働かせることがなぜいけないのかがよくわかります。

16.リアライン・トレーニング<体幹・股関節編>-関節のゆがみ・骨の配列を整える最新理論

蒲田和芳先生の著書。

蒲田先生の提唱するリアラインとは、関節のアライメントや動きの異常を見極め、解消していくための理論と手法のことです。

これもまた蒲田先生が提唱しているものですが、組織間リリース(ISR)という技術や運動療法を駆使して関節の非対称性を改善していくという内容になっています。

個人的には筋肉と筋肉の間、筋肉とそれ以外の組織の間の滑走性を解消することでアライメント異常や筋出力の改善ができる組織間リリースは大変使いやすく重宝しています。

17.肩関節拘縮の評価と運動療法

赤羽根良和先生の著書です。この方も有名人ですね。

赤羽根先生のコメントとして、運動器リハビリテーションにおいて求められることは拘縮の改善と関節機能の回復に付随して、疼痛を軽減および消失させること、と述べています。

おっしゃる通りで、拘縮があると関節の可動性が制限されてしまうため、本来の可動性を失った状態で動かしていると負担がかかるのは当然ですよね。

如何に拘縮をスムーズにとっていくかについてわかりやすくまとめられています。

18.姿勢と歩行 協調からひも解く

姿勢と歩行の制御を成し遂げるために重要な要素として、「身体内部の協調」と「中枢・環境の協調」の二つを挙げています。

これらを筋骨格系、中枢、環境のそれぞれの視点からみて、どのように効率的な動作に結びつくのかまとめられています。

さらに、要所要所に臨床でのワンポイント的な感じで役立つ知識を挟んでくれているのも助かります。

19.運動の成り立ちとは何か-理学療法・作業療法のためのBiNI Approach

最近注目を集めている、BiNIアプローチについてまとめられています。

我々、セラピストは運動につなげるために介入することがほとんどだと思いますが、そもそも運動とはどのようなものなのか?それが理解できていなければ患者さんを良くすることはできない。

運動というものを「生きている」という大枠で捉えなおし、力学的に見たり、神経科学・運動連鎖など様々な視点から「生きている」ということを捉えています。

この1冊が理解できれば、治療をよりシンプルに導いてくれるはずです。

20.理学療法・作業療法のためのBiNI Approach-運動の成り立ちから導く、治療をシンプルにする法則性

これも上記と同様、山岸先生と舟波先生の著書です。

上記のものより、さらに実践的により臨床に即した形でまとめられています。

各関節毎、疾患別にBiNIではどのように捉えなおすのか。
色んなセミナーや書籍を読んでいると難しいテクニックをしなければいけない、みたいに思うことがありますが全然そんなことはなく、BiNIではシンプルに考えることができるので頭の中が整理されます。

個人的にはかなり好きな理論です。

おわりに

今回ご紹介した書籍の数々は、どれも僕が勉強してきた中で本当に参考になったもの、困ったらいつも読み返しているものばかりです。

周りにはあまり勉強を教えてくれる先輩などいなかったので、自分で色々勉強してきましたが、かなり遠回りしてお金もすごい使ってきました。

セラピストの給料は決して高くはないので、できれば最短距離で結果を出せるように駆け上がっていきたいのが本音ですよね。

そんな若手セラピストに是非手に取っていただきたいものだけをまとめましたので、興味があればどうぞ!

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